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ブラボ~!!竹内久美子 マジ惚☆武田双雲 ①

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“鍵盤をやさしく撫でる指ならば苛められてもいいかと思う”

手フェチだと気づいたのはいつからだったか…わたしは人の手がすごく好き♪

ピアニストなど楽器を奏でる人のスッとした長い指、超絶技巧としか思えないような指さばきを見ているとうっとりするし、逆に肉体労働者のゴツゴツとした手のひらを見ていると大変なのは自分だけじゃないと勇気がもらえる。

そういえば以前、二胡という中国の楽器を習っていた時も、模範演奏してくださる老師の二胡独特のうねりとビブラートをかける指に恍惚となっていた。

棹を上下し弦を揉む指先があまりにもセクシーでジッと見入っていたために、自らの演奏技術はあまり上達しなかったのかもしれない(笑)。

たぶん“動物の肉球が好き♪”という人がいるのと同じように、わたしは人間の手をこよなく愛していて、男性の節くれだった指にも、また女性の繊細で滑らかな指にも同じように魅力を感じてしまう。

目は口ほどに物を言うと云われているけど、手も同じくらいその人を物語るものではないかと思っている。

さてさて、本題の竹内久美子女史の本の話に入りたい。

彼女の著作と出逢ったのはもう10年以上も前のことで、確か大学生の頃だったから20歳前のはず。

当時わたしはキリスト教系の看護大学に在籍していて、超真面目で優等生然とした“いい子ちゃんぶりっ子”の人間であった。

もともと内外の落差が激しい内弁慶気質で、家から1歩外へ出ると頭の上に大きな猫がさっと鎮座する。

中学・高校とそんな大猫かぶりで過ごし、そのストレスを家に帰って家族にぶつけることで精神的な均衡を保っていた。

でも大学生になり初めてひとり暮らしをすると、帰宅しても自分本来の気持ちを吐露する人がいない。

先生の期待に添うような真面目一徹な学生で、「お友だちの悪口なんて口にしたこともありませんわ」的に同級生に友好的な態度をとっても、こころの中で「ケッ」と舌打ちして毒づいているわたしがいる。

さらにはキリスト教の『隣人愛』だことの『人間としての素晴らしさ』だことの、看護師としての職業アイデンティティだたことの…というようなことが講義で押し寄せてきて、ブラックなわたしの行き場がなくなり、たぶんブチ切れたのだ。

大学2年の5月を過ぎたあたりから、うつうつとした状態が続いて気持ちが晴れず、世界がグレーに見えて毎日の暮らしに現実感がもてなくなった。

最後にはベッドから起き上がれないくらい無気力状態に…今まで体験したことのない最大のピンチという危機的状況にまで陥っていた。

その後、紆余曲折を経て多くの人に助けられながら、なんとか今は社会で自活できるようにまでなったのだけれど、その苦しい時代に出会った救いの1冊が竹内女史の本である。

彼女の本は動物行動学の知見から人間論を展開するという主旨のもので、『人間は他の動物とは異なり、高等な生物である』『大脳皮質が発達し、よりよく生きることを考えられるのは人間だけ』というような世界にいたわたしには目からウロコ…世界が180度転換するくらいの衝撃と大いなるパラダイム転換をもたらせてくれた。

以後、彼女の本はわたしの愛読書となったが、ここ数年ずっとご無沙汰していた。

先日めずらしい新書版での彼女の著作を見つけ、久しぶりに手にとってみたのだが、予想を裏切らない面白さで、彼女の世界を堪能できるベスト版ともいえる1冊であった。

↑この題名からもわかるように、竹内女史もずっと指フェチで“思春期の頃は自分は変態なんじゃないかと悩んだ”なんて記述があって、“わが同士だわ♪”と彼女に同じ匂いを感じてニヤリとなってしまう(笑)。

人間だって動物なのだから他の動物の実験結果から人間を理解するというのは、わたしはものすごく重要なことだと感じるが、すぐにお金になることやすぐに人間に利益をもたらすことにしか価値をおかない世界では、そんなことは本当にくだらなく、ともすれば人間を他の動物と同列に扱うなんて…と不快を示し許さない人もいるだろう。

でも、そういったすぐに役にたたないくだらない実験を、真面目な顔して行っている科学者がいることに、またそういった実験を支持するフィールドがあることにも、動物行動学の懐の深さを感じて敬意すら抱いてしまう。

そのくだらなさが誰かを救うことだってあるのだということを、目に見える宝の山しか見ていない人にはぜひとも実感してもらいたいものである。

彼女の本の面白さは筆舌尽くしがたいのでここでわたしが内容を紹介するよりも、実際に竹内ワールドを体験してもらう方がずっと早く、正確にわが意図が伝わるように思う。

竹内女史の著作を読んだことがない方はぜひ1度お試しあれ☆

世界の見え方が一変する驚愕の世界へと導かれること…必定である(笑)。


※『ブラボ~!!竹内久美子 マジ惚☆武田双雲』は長文となったため②に続きます♪
by wasurenasumire | 2010-05-28 21:02 | books


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by wasurenasumire

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